登山口近くの駐車場に着いた時は雨が降っていた。南国の雨は大粒で激しい。しかし、西の空を見ると青空が見えている。天気予報では午後からは晴れなのでもう少し待つ事にする。茨城から来ている単独の男性と話をするとやはりもう少し様子を見てから登るらしい。キャンピングカーで九州から四国の山を1ヶ月かけて登ると言っている、羨ましい生活だ。しばらく待つと雨は止み晴れ間も出てきたので登山を開始する。5合目以上はガスの中だが晴れる事を期待する。登山道は鬱蒼とした森の中にあり風はなく湿度が高く蒸し暑い。眺望も花もなく黙々と登る。5合目付近で東側を望む事ができた。一瞬ではあるがその美しさに疲れを忘れる。しかしあまりの暑さと湿度に次第に体力を奪われて行く。休憩をしばしばとりながらゆっくりと頂上を目指し予定より大夫遅れて頂上に着いた。頂上に着いた時は持っていたペットボトルの水1Lづつと500mlのジュースを飲み干してしまった。頂上はガスがかかり全く眺望はない。本来ならば素晴らしい景色を楽しめる筈なのに残念だ。しばらくガスが晴れるのを待ったが晴れそうもないので下山を開始する。1時間ほどは比較的楽に下山したがその後は激しい疲労に襲われ思うように進まない。脱水症と熱中症を起こしかけているようだ。休憩しながら汗をかかないように体温が上がらないように気を付けながら下山を続ける。駐車場までたどり着きコーラを一本、スポーツドリンクを一本立て続けに飲み干した時は生き返る思いだった。 |