至仏山から尾瀬ヶ原へは植生保護の為に下山規制されているが、大型連休から2週間程度の残雪期には規制が解除される。至仏山で山スキーを楽しむのは規制が解かれたこの時期に限られるので大勢のスキーヤーやボーダーで賑わう。
津奈木ゲート前には夜間通行止めが解除されるのを待つマイカーが長蛇の列を作っている。我々は運良く駐車する事が出来たが駐車を断られたマイカーが次々とUターンして帰っていく。
Tさんと私は至仏山の山頂から尾瀬ヶ原までムジナ沢をスキーで滑走してから鳩待峠に帰る予定だ。Tさんの奥さんと私の妻は鳩待峠と至仏山を徒歩で往復するつもりだ。
鳩待峠で支度を整えてから至仏山に向かって歩き始める。快晴の天気は日差しが強く暑いので半袖になるがそれでも汗が滴り落ちてくる。ザラメ雪はシールが良く効いて登りやすい。山頂へは大勢の登山者が列を作って歩いていく。
小至仏山の下をトラバースする。トラバース道から上を見ると雪庇が張り出して気持ちが悪い。このコースで唯一緊張するところだ。
山頂は大勢の登山者が休憩しており座るところを確保する事も大変だ。昼食休憩後にシールをはがしてTさんと二人で尾瀬ヶ原に向かって滑走を開始する。妻達は手を振りながら来た道を鳩待峠に引き返していく。
ムジナ沢の広大な斜面が尾瀬ヶ原に向かって延びている。あまりの雄大さにやや気後れする。雪質は腐っていてターンが難しい。ムジナ沢には人が少なく若い男女のスキーヤーとボードのグループが数人いるだけだ。重いリュックを背負いながらの滑走は疲れるので休みながら尾瀬ヶ原まで下る。
山の鼻で休憩しTさんと楽しかった滑走の感想を話し合う。休憩後に鳩待峠に向かって歩き始める。疲労の為にピッチがあがらない。鳩待峠に着くと先に下山した妻達が迎えてくれた。 |